WBA世界ミニマム級王座決定戦で、同級1位の石井武志(大橋)が同級2位のウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)に1回1分5秒KO勝ちし、王座獲得に成功した。
衝撃の65秒KO劇
プロ13戦目で初の世界戦に臨んだ石井は、元世界王者のメンデスをわずか65秒でリングに沈めた。会場で見守った同門の井上尚弥が持っていた日本男子の世界戦最速KO記録を5秒更新する快挙となった。
石井は井上尚から「俺の記録、抜いちゃったね」と声をかけられて快挙を知り、大橋秀行会長は「尚弥の70秒を石井が抜くとは…」と驚きを隠せなかった。
新王者の戦略と背景
26歳の石井は八重樫東トレーナーの指示を受け、「1回からスタミナを考えずにいく」と積極的に前に出た。メンデスに強烈な左ボディーブローを浴びせ、続けざまに右で頭をとらえたところで相手が崩れ落ちた。
大舞台でも物おじしなかった新王者は「すごくいいタイミングで当たった。さらにボクシングが楽しくなりそう」と喜びをかみしめた。
異色の経歴と今後の展望
中学から空手を習い、プロのキックボクサーとして活躍。ただ身長156センチの小兵には目標としてきた格闘技「K-1」に適正階級がなく、K-1出身でボクシングでも世界を制した武居由樹の紹介で大橋ジムに入った。
同ジム6人目の世界王者となった右ファイターは「才能もない人間だったが、努力すれば夢がかなうと証明できてうれしい。次は誰とやるかわからないが、すぐに練習を再開する」と先を見据えた。



