テニスのムバダラDCオープンが27日、ワシントンで開幕し、今季限りでの現役引退を表明している錦織圭(ユニクロ)が男子シングルス1回戦で世界ランキング270位の商竣程(中国)に6-7、6-3、6-4で逆転勝ちした。今年初のツアー大会出場で、引退表明後初めて出場した公式戦だった。
「いい試合ができてホッとした」
勝利が決まると、錦織は拳を何度も握りしめた。「いい試合ができてホッとした」と語った。第1セットは自身のミスもあってタイブレイクの末に落としたが、引きずらずに第2セットをしっかりとものにし、勝負の第3セットに臨んだ。体は「結構きつかった」が、「相手も久しぶりの試合できつそうだった」。粘りや辛抱強さは錦織が世界の強敵たちと渡り合ってきた武器の一つで、我慢比べで負けなかった。
感情に振り回されず集中
引退表明してから初の公式戦。コートに立つと、「目の前の試合に勝つことや、どういうプレーをしたらいいのかを考えていた。感情に振り回されることはなかった」と振り返り、相手を倒すことだけに集中できていたという。
引退撤回の質問に冗談交じりの回答
試合後の記者会見の最後、引退を撤回しないか質問されると、錦織は「優勝したら考えますね、ちょっとだけ」と冗談っぽく笑った。充実した試合だったと伝わる、柔らかな表情だった。



