未経験者を中途採用した企業の73.4%(7割以上)が「満足している」と回答したことが、マイナビが発表した「『未経験人材』の転職・採用実態調査」で明らかになった。
「未経験人材」とは何か
「未経験人材」とは、採用活動において、募集条件を満たすほどの実務経験はないものの、応募職種や業種に関連する経験を有していることを指す言葉だ。人手不足や採用難が加速する中で注目が集まっている。
転職実施者の42.8%が「実務経験・専門知識を一部生かしつつ、隣接する分野に広げる仕事」(隣接展開型)に転職した。以下、「実務経験・専門知識をそのまま生かし、同じ分野で即戦力となれる仕事」(同職種型、41.0%)、「実務経験・専門知識をほとんど生かさず、新しい分野に挑戦する仕事」(挑戦型、16.2%)と続いた。
採用企業の実態と評価
企業側の中途採用担当者に対する調査では、63.9%の企業が直近1年間で「未経験者を採用したことがある」と回答した。
未経験者を採用した理由で最も多かったのは「経験者採用と並行して未経験者も採用したかった」(45.1%)で、次いで「経験者の採用が難しかったため対象を広げた」(27.3%)となった。完全な即戦力経験者の獲得競争が激化する中、採用ターゲットの拡大やスキル要件の緩和を進める企業が増えている。
未経験者の採用時に評価されたポイントとしては、専門知識そのもの以上にコミュニケーション力や主体性が上位に挙げられた。1位は「コミュニケーション能力が高かった」(37.9%)、2位は「主体性があった」(35.8%)、3位は「職種や業種内容に関連する知識・経験があった」(34.1%)と続いた。
満足度と今後の課題
実際に採用した未経験者に対する満足度は高く、73.4%(7割以上)の企業担当者が「満足している」(「そう思う」27.6%と「ややそう思う」45.8%の合計)と回答した。
満足している理由では、「未経験者より教育しやすい」「既存チームに良い刺激を与える」といった意見が上がった。一方、不満の理由は「期待していたスキルとのギャップがあった」「入社後の教育やOJTに想定以上の時間がかかった」といった意見が目立った。
マイナビの調査担当者は「人手不足や採用難が続く中、未経験者を採用対象を広げる有効な選択肢の一つになりつつある。企業はミスマッチを防ぐためにも、求職者に求めるスキルや役割を明確に示し、採用時の期待値を丁寧にすり合わせていくことが求められるのでは」とコメントした。
調査は7月1〜15日、直近1年間で転職活動を行った正社員1500人と企業の中途採用担当者1600人を対象にインターネットで実施された。



