J3奈良クラブは、8月以降の新体制で臨んだ公式戦でスタートダッシュに出遅れている。国内3大タイトルの天皇杯とルヴァンカップはそれぞれ1回戦で敗退。残る2026~27年シーズンのJ3リーグ戦で勝ち星を重ね、目標の「J2昇格」へ巻き返しを図れるか注目が集まる。
ルヴァンカップ1回戦で逆転負け、大黒監督が審判に不満
2日夜、奈良市のロートフィールド奈良で行われたルヴァンカップ1回戦のJ2サガン鳥栖戦は、1-2で逆転負けを喫した。試合終了後、大黒将志監督(46)はこの日の審判らに矛先を向け、「選手らはいいプレーでよく頑張っているが、審判にゲームをつぶされた」と不満をあらわにした。
前半12分にMF戸水利紀選手(23)の左足で先制したが、前半30分に同点にされ、後半27分に逆転ゴールを許した。大黒監督は反則にみえる相手のプレーを流すなどした審判の判断に疑問を呈し、「審判がちゃんと公平にやってくれればそれでいい」と語るが、勝ち星に届かない苛立ちものぞかせた。
天皇杯はFC大阪に1-4で敗戦、ダービーは約3年勝利なし
奈良県代表として5年連続17回目の出場となった天皇杯は8月19日、ホームグラウンドのロートフィールド奈良で1回戦に挑んだが、大阪府代表でJ3のFC大阪に1-4で敗れた。
令和5年からJ3に同時昇格した両チームの対戦は「生駒山ダービー」と呼ばれ、奈良クラブが最後に勝利したのは5年8月のJ3リーグ戦。その後の公式戦7戦は奈良の3分け4敗で、相手に約3年間勝てていない。
「負けは僕の責任」と語る大黒監督は、目指す攻撃的サッカーを再構築させる途上にある。主力選手らが移籍し、試合をしながら布陣の最適解を見いだそうとしているように映る。大黒監督は若い選手らが「どんどん得点を取る状況になれば波に乗ってくる」と選手の奮起を期待する。
J3リーグ戦は開幕1カ月で1勝1分け2敗、残り34試合で巻き返しへ
「あくまで目標はJ2昇格」。大黒監督がそう気持ちを切り替え、照準を定めるのが8月に2026~27年シーズンが開幕したJ3のリーグ戦だ。ただ8月の開幕1カ月間の戦績は1勝1分け2敗。第4節(8月30日)終了時点の順位はJ3の20チーム中14位で、出遅れ感は否めない。
8月22日のホームでのレノファ山口FC戦は3-1と今季リーグ戦で初勝利を挙げた。この試合で逆転ゴールを決めたFW川﨑修平選手(25)はJ2昇格へ「目の前の試合を勝つだけ」と意気込む。
来年5月までのJ3リーグ戦は残り34試合。J2へ自動昇格できる1~2位、プレーオフに勝ち進めば昇格できる3~6位へ順位を浮上できるか。勝ち星を積み重ねるしかない。



