全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は5日、アーチェリー男子団体で岸和田市立産業(大阪)が2回戦で草津東(滋賀)に敗れた。しかし、主将の吉積柊耶選手(3年)は「最高のメンバーで全て出し切った。悔いはない」と晴れやかな表情で会場を後にした。
孤独な競技で団結
アーチェリーは孤独なスポーツとされる。わずかな力加減や心の揺れが勝敗を左右し、頼れるのは自分だけ。そんな常識を覆したのが、岸和田市立産業の団体戦だった。
団体戦は近年、近大付が府代表の出場枠を独占してきた。今大会、岸和田市立産業は地元開催の追加枠で出場をかなえ、メンバー3人は日々の練習の成果を発揮し、強豪を抑えて予選を通過した。
主将の声がほぐす緊張
決勝トーナメント1回戦の相手は、個人準優勝の選手を擁する串木野(鹿児島)。メンバーで唯一の3年生である吉積主将は、こわばる後輩2人に声をかけ続けた。「緊張したっていいところに(矢は)飛ばない。気負わず行こう」と。
田仲大樹選手(2年)は「主将の声に、独りじゃないと思えた」と振り返る。肩の力が抜けたメンバーは串木野を制す金星を挙げたが、2回戦で草津東に敗れた。
競技はこれで引退するつもりだという。吉積主将は、敗退が決まり涙を流す後輩に声をかけ、晴れやかな顔で会場を後にした。



