昨季MLB連覇を達成したロサンゼルス・ドジャースが23日、米首都ワシントンのホワイトハウスを表敬訪問した。しかし、地元ロサンゼルスでは、ドナルド・トランプ米大統領が実施した移民取り締まりに対し、多くのファンから怒りの声が上がっている。
式典の詳細と欠席者
トロント・ブルージェイズを下したワールドシリーズ第7戦から9か月後、ホワイトハウスのローズガーデンで行われた式典には、大谷翔平ら選手の大部分が出席したが、ムーキー・ベッツやエンリケ・ヘルナンデスは欠席。球団オーナーのマーク・ウォルター氏は、大統領用にパーソナライズされたチャンピオンリングと背番号47のユニホームをトランプ氏に贈呈した。
ドジャースは、2024年のワールドシリーズでニューヨーク・ヤンキースを退けており、昨年4月以来2年連続となるホワイトハウス訪問を果たした。トランプ氏は「ホワイトハウスへの再訪を心から歓迎する。もしかすると、また来年も会えるかもしれない」と述べた。
ラテン系ファン層の反発
大リーグ王者がホワイトハウスを訪問することは伝統となっているが、今回の訪問は、とりわけドジャースの広大で長年にわたり忠実なラテン系ファン層の間で議論と怒りを巻き起こしている。ドジャースの前回のホワイトハウス訪問から数か月後、トランプ氏はロサンゼルスで移民の強制捜査(取り締まり)を開始。移民・税関捜査局(ICE)は、ラテン系住民が数多く暮らすロサンゼルス市の全域で不法移民を標的とした。当時、声を上げなかったとして、ドジャースはファンから厳しい批判を浴びていた。
ドジャースファンのジェシー・ロペスさん(45)は23日、AFPに対し「出席してほしくなかった。ドジャースのコミュニティーはヒスパニックやラテン系で成り立っているのだから、これは過ちだ」と語った。トラビス・ベルチャーさん(57)もこれに同意し、「トランプはヒスパニックやラテン系を標的にしている。そしてこのチームの70%はラテン系やヒスパニックで構成されているのに、なぜそんなことをするのか?」と疑問を投げかけた。
プエルトリコ出身のヘルナンデスは、昨年夏の取り締まりを受けて「起きていることに悲しみと激しい怒りを感じている」と話していた。一方で家族と過ごす時間を優先したいとして参加を見送ったベッツは、欠席が政治的な理由であることを否定したが、一部のドジャースファンはその決定を称賛した。「彼らは自分たちの信じるもののために立ち上がっている。素晴らしいことだ」と前述のロペスさんは語った。
球団の対応
昨年6月の批判を受け、ドジャースは連邦移民局の捜査官が球場の駐車場へ立ち入ることを禁止し、「地域での最近の出来事により影響を受けた」移民家族を支援するために100万ドル(約1億6300万円)を拠出することを約束していた。それでも、米紙ロサンゼルス・タイムズのコラムニストであるビル・プラシュケ氏は、ドジャースが再びホワイトハウスを表敬訪問したことを猛烈に批判し、「なぜ彼らは、この街をバラバラに引き裂こうとしている人物を頑なに受け入れようとするのか?」と記した。



