玉島商業高校の櫛田愛斗選手(3年)が、2026年7月16日に行われた高校野球岡山大会で、全4打席で犠打を成功させる活躍を見せた。身長1メートル58、体重48キロの小さな体ながら、1点を追う三回無死一塁の打席では、犠打のサインに応じて1球でバントを決め、一塁側に転がした。この好機をチームが生かし、一時逆転に成功した。
3年間の裏方生活と努力
櫛田選手は「玉商なら甲子園に出られる」との思いで入学したが、公式戦に出場したのはこの夏が初めて。全体練習のノックにも入れず、グラウンド整備や球拾いなどの裏方に徹する日々が続いた。家族に「もうだめ。多分試合に出られない」と弱音を吐くこともあったが、腐らずに自宅で自作のネットに打ち込む打撃練習や公園での守備練習を続けた。父の直昭さん(57)と、倉敷商業高校野球部の元マネジャーである姉の和花さん(20)も練習に付き合い、支えた。
初レギュラーで全打席犠打成功
努力が実り、今大会で初めてレギュラーを獲得。父直昭さんは「あれだけ努力してきたのだから、思い切ってやってほしい」と見守る中、櫛田選手は全4打席で犠打を成功させる活躍を見せた。試合は接戦の末に敗退したが、「チームの役に立てたのはうれしかったけど、やっぱり悔しい」と涙をこぼした。一方で「苦しい時をどう乗り越えるか、悔いが残らないように全力でやりきる大切さを野球が教えてくれた」と語り、将来の夢は体育教師としてこの経験を伝えることだという。



