第108回全国高校野球選手権大会は第13日の18日、準々決勝4試合が行われ、健大高崎(群馬)は有明(熊本)を延長十回タイブレイクの末に破り、初の準決勝進出を決めた。2年生エース石垣聡志が10回5安打無失点の好投で、二塁走者を2度けん制で刺すなど試合の主導権を握らせなかった。
アウェーの雰囲気でも冷静に
有明の好機の場面になると、甲子園を歓声や拍手が包み込む。健大高崎の2年生エース石垣にとってはアウェーの雰囲気だったが、「想定していたので焦ることはなかった」と冷静に投げ続けた。
140キロ台中盤の直球にカットボールやナックルカーブなどを織り交ぜ、得点を許さなかった。五回と六回は、二塁に走者を進められながらもいずれも鋭いけん制でアウトにするなど、試合の主導権を握らせなかった。
延長タイブレイクで踏ん張る
延長タイブレイクに突入した十回、有明が一死二、三塁とすると、球場のボルテージは最高潮に。それでも「自分が引っ張ってやろうと思った」と石垣。カットボールと直球で詰まらせて2者連続で二ゴロを打たせ、サヨナラ勝ちの流れを作り出した。青柳監督は「ストライク先行で、気迫もあり良かった」とエースをたたえた。
「健大高崎の石垣」と言えば、同じ投手で2年前の春の選抜優勝に貢献した石垣元気(ロッテ)のイメージが強い。血縁関係はないというが、「名字が重くのしかかることもあるが、マウンドに上がった時は誇りに思っている」。大舞台でも成長を続ける2年生。何とも頼もしい。
有明・斉藤も力投
サヨナラ負けはしたが、有明の先発斉藤に涙はなかった。「ピンチを楽しもうと決めていた。初出場でここまで来られてとても楽しく、笑顔でプレーできたのでよかった」と充実感があったからだ。
3回戦の試合前に同じ左腕投手の工(たくみ)が左手甲を骨折。この日も一人でマウンドを守った。走者を出しても得点は許さず、九回二死満塁の場面では力を振り絞った真っすぐで見逃し三振を奪い、派手なガッツポーズを見せた。
「試合を重ねるたびに皆さんに応援されていると感じ、パワーになった。被災地の方々がもうひと踏ん張りしようという勇気を届けられたと思う」と斉藤。1球たりとも気を抜かず、129球を投げ込んだ。



