第108回全国高校野球選手権大会は20日、準決勝2試合が行われた。第1試合では智弁和歌山(和歌山)が14安打7得点で横浜(神奈川)に快勝し、2021年以来の決勝進出を決めた。第2試合では、健大高崎(群馬)が1点のリードを4投手の継投で守り抜き、天理(奈良)との接戦を制して初の決勝進出を果たした。決勝は22日午前10時開始予定。
佐藤が投打で主役に
健大高崎の佐藤は「投打二刀流」として知られ、マウンドに立つ際も4番打者として出場。「投手だからこそ、自分で打つのが本物の二刀流」という自負を持つ。この試合では、投打でチームを勝利に導いた。
一回一死一、二塁の場面で、「自分で自分を楽にさせる」と初球の速球を右前へはじき返し、先制点をもたらした。投げては、球数が100球に迫った八回途中で降板するまで、天理打線に許した安打はわずか2本。今大会2本塁打の金本も外角スライダーと内角直球のコンビネーションで揺さぶり、無安打に封じた。
チーム総力で勝利
ヒーローを一人挙げるとすれば佐藤だが、チームの総力を結集した勝利でもあった。九回一死二塁では、途中出場の右翼手・狩野が浅い飛球をダイビングキャッチ。「気づいたら足が動いていた」というビッグプレーを見せた。二死満塁で登板した石垣は空振り三振で一打逆転のピンチを切り抜け、4投手による零封リレーを完成させた。
今大会5試合を戦い、1-0で勝つのはこれで3度目。佐藤、石垣ら投手陣に安定感があり、守備陣も計3失策の堅守で支える。これまで攻撃で積極的に足を絡める「機動破壊」が代名詞だったが、初優勝へあと一歩に迫る今夏の戦いぶりは「鉄壁」だ。僅差でこそ力を発揮するしぶとさがある。
捕手・大岩も好リード
健大高崎の大岩は捕手として4投手をリードし、3番打者としては2安打と攻守でフル回転した。一回に左前打を放って好機を広げ、唯一の得点につなげると、巨人の小林に憧れているという守備では四回、二盗を企てた走者を刺した。「肩の強さは譲れない。(複数投手のリードは)大変なこともあるが、ここに来たら楽しいという気持ちしかない」と充実の表情だった。
健大高崎・青柳監督は「(初の決勝進出に)選手がびっくりするぐらい成長してくれた。私の采配ミスがなければもっと点が取れたはずなので、そこがちょっと申し訳ない」と語った。



