笠岡商・大塚兄弟の継投が光るも夏終幕 兄・颯空から弟・晴斗へ「楽しめ!」
笠岡商・大塚兄弟継投 兄「楽しめ!」弟好投も夏終幕

九回の守備時、背番号「1」の大塚颯空選手(3年)が、マウンド上の背番号「11」の弟・晴斗選手(1年)に一塁の守備位置から「楽しめ!」と声をかけた。その声に背中を押された弟は強力相手打線を3人で斬った。「晴斗えぐい! 晴斗!」。ベンチに戻る兄は満面の笑みで弟をたたえた。

兄弟の絆が生んだ継投

2人は颯空選手が小学4年のときにそろってソフトボールを始めた。井原市立木之子中の軟式野球部に相次いで進んだ。「けんかもせず、仲のいい兄弟。親にはわからない2人の絆がある」と父和弘さん(46)。晴斗選手は「一緒に野球をしたい」と兄の後を追って笠岡商に進んだ。

最初で最後の夏

2人一緒の最初で最後の夏。颯空選手は最速140キロ台後半の直球と長打力を誇る「二刀流」で、チームを24年ぶりの8強に導いた。この日は七回まで133球の力投を見せたところで、八回に弟に継投。マウンド上の弟は、自分が抑えられなかった打者を簡単に抑えている。頼もしく見えた。

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3点を追う最終回は、一死満塁の好機で4番打者の颯空選手に打席が回ってきたが、併殺打に終わり、2人の夏に幕が下りた。試合後、涙を流しながら「一番尊敬している兄と少しでも長く野球をしたかった」と話した晴斗選手。でも、兄が「ナイスピ(ッチング)」と声をかけると、「ありがとう」と小さくほほえんだ。(大村知輝)

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