準決勝結果:敦賀気比がコールド勝ち
第108回全国高校野球選手権福井大会は23日、福井市のセーレン・ドリームスタジアムで準決勝2試合が行われた。昨年王者の敦賀気比は、2年ぶりのベスト4入りを果たした敦賀を10―2のコールドで下した。福井工大福井は福井商の追撃を振り切って3―1で勝利した。決勝は昨年と同じ顔合わせとなり、25日午前10時から同スタジアムで行われる。
敦賀気比 10―2 敦賀
敦賀気比が大量得点で敦賀を圧倒した。敦賀気比は初回一死三塁、長谷川の適時打で先制。三回二死二、三塁には村雲の適時三塁打などで一挙4点を奪った。五回にも村雲、六回には佐藤が二塁打を放ち、着実に加点した。先発の鶴田は4回を無失点に抑える好投を見せた。敦賀は五回二死一、二塁、堀田の適時三塁打で2点を返したが、及ばなかった。
福井工大福井 3―1 福井商
福井工大福井が好機で着実に加点し、福井商を下した。福井工大福井は四回、一死三塁、中家の適時打で先制すると、五回には村上の適時打、塩見の適時二塁打で2点を追加した。先発・井上は九回途中まで1失点と粘投。新野の継投で反撃を抑えた。福井商は八回、毛利の適時打で1点を返したが、あと一本が出なかった。
白球賛歌:福井商 西田陽紀投手
「最後は笑って真っ向勝負!」「笑顔は自分のスローガン」と話す。その言葉通り、苦しいマウンドの上でも笑みを絶やさずに投げ抜いた。春の県大会後、課題だった制球力を克服しようと、1日150球を投げ込んだ。成果を実感しながらも、今大会前の練習試合では気の焦りからか大量失点。調子を取り戻したのは開幕3日前だった。「西田なら大丈夫」という仲間の言葉が支えになった。九回、死球で走者をためたピンチの場面。タイムを取り、集まったチームメートと「最後だから笑ってやり切ろう」と声を掛け合った。ベンチやスタンドからも「笑って!」と声が届いた。声援を背に、最終打者を全力の直球で打ち取った。緊張で体に力が入っていたが、「最後は投げ切ろうと思って、吹っ切れた」。真っ向勝負に悔いは残らなかった。試合を終えて感想を問われると、「楽しかったです」と満足そうな表情を見せた。涙を流しながらも笑顔のまま、最後の夏を終えた。(加藤優衣)
打撃前ルーチン:敦賀 松田昊選手
左手に持ったバットをまっすぐに掲げ、上を見る。その動作を終えてから、打撃に移る。「打つ時に左肩が入りすぎる」という癖を直そうと、今春から始めたルーチンだ。五回、一死一塁で打席に立った時も、ルーチンをやり、深呼吸した。「気持ちを落ち着かせた」という通り、冷静に球を見極め、四球で出塁。その後の適時打で生還し、強豪に食らいつく意地を見せた。チームの3年生は自分を含めて6人。1回戦、2回戦は後輩らが活躍したが、準々決勝と、この日の準決勝では「3年生がチームを引っ張ることができた」と胸を張った。「この仲間でチームの目標であったベスト4になれた。いい大会だった」。悔しさをにじませながら、声を絞り出した。



