電子処方箋の普及で薬の重複防止へ、厚労省が来年4月に薬局へ義務付け
電子処方箋、薬の重複防止へ厚労省が薬局に義務付け

患者が医師から受け取った処方箋の情報を、薬剤師が電子データで一覧できる「電子処方箋」の仕組みが普及している。複数の医師から処方されても、薬の情報を一括で確認できるため、服薬の重複などを防ぎやすくなる。厚生労働省は来年4月から、重複などの確認を薬局に義務付ける方針だ。

電子処方箋の仕組みと普及状況

これまで薬剤師は「お薬手帳」で患者の薬を確認していたが、患者が薬局に持参するのを忘れたり、複数の手帳を持っていたりすることもあり、薬の情報を正確に把握することは限界があった。電子処方箋では、別の診療科で既に同じ薬を処方されていたり、服用中の薬との併用が禁じられている薬が処方されたりすると、オンライン上に注意喚起を促す表示が出る。薬剤師はその場で患者に状況を確認し、医師に投薬日数の調整や薬の変更を相談する。

これは政府が進める医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環で、全国の9割を超える薬局に普及した。

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重複検知の現状と課題

オンライン上でチェックが行われた処方箋は、今年8月に約7千万件を超え、6件に1件の割合で重複があった。重複とみなされるのは現時点では、成分が同じで薬の使い方も同じ場合に原則限られる。例えば同じ解熱鎮痛剤でも、成分が異なれば重複に当たらない。飲み薬と座薬のように、使い方が違う場合も該当しない。

検知する対象を限定しているにもかかわらず、重複が高い頻度で見つかったことは軽視できない。薬剤師は電子処方箋の仕組みを活用し、患者から丁寧に情報を聞き取って、服薬の安全につなげてほしい。

導入効果と今後の改善点

厚労省によると、電子処方箋を導入後の薬局では、導入前に比べて投薬日数が処方箋1枚あたり約0・3~0・4日分減少した。薬をチェックする仕組みが、服薬の適正化に寄与したといえる。

この仕組みを導入しても、市販されている薬との重複防止などの課題は残る。服薬の安全をより確保するために、さらなる改善も必要だ。

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