熊本県宇城市の避難所で、新型コロナウイルスの感染が確認された。7月28日に発生した熊本地震の被災地では、2日時点でも8000人以上が避難所での生活を余儀なくされており、県内には断水が続く地域もある。
70歳代女性が陽性、入院後は福祉避難所へ
感染者が確認された避難所を運営する市職員によると、1日に体調不良を訴えた70歳代の女性が病院で検査を受け、陽性と判明して入院。2日に退院し、濃厚接触者とされる家族2人とともに福祉避難所へ移ったという。この避難所では消毒が行われ、2時間ごとに換気をしている。
市職員は「間仕切りはなく、避難者は雑魚寝をしている。発熱などの症状がある人を隔離できる部屋も1室しかなく、感染防止には限界がある」と語る。避難している68歳の男性は「暑くて息苦しいが、予防のためにもマスクをつけて過ごしたい」と話す。
避難所で集団感染のリスク、過去にも事例
多くの人が密集しやすい避難所では、新型コロナやインフルエンザ、感染性胃腸炎といった感染症が広がりやすい。2011年の東日本大震災では、避難所でノロウイルスやインフルエンザの集団感染が発生。2020年の九州豪雨では、避難所を運営する職員の新型コロナ感染が判明し、熊本県は接触した可能性のある避難者ら数百人の検査を実施した。感染を恐れて自宅にとどまる人もいたという。
手洗いや手指消毒、換気の徹底を
厚生労働省は避難所での感染症対策として、手洗いやアルコールでの手指消毒、居住区域での土足禁止、食べ物を手で直接触らないことなどを挙げる。
熊本県の担当者は「断水地域では、除菌シートなどで清潔を保つよう心がける必要がある。せきの際はマスク、ハンカチで口を押さえ、定期的な換気も行ってほしい」と呼びかけている。



