ベルギー東部で15日、同国史上最悪級の山火事が発生し、住民数百人に避難指示が出された。自然保護区の広大な面積が焼失する中、消防当局が消火活動に当たった。
過去最悪の規模に拡大
ドイツ国境近くのハイ・フェン自然公園で14日に発生した火災は急速に拡大し、国内各地から応援部隊が投入されたほか、欧州連合(EU)各国からもヘリコプターや放水飛行機が支援に駆け付けた。
14日時点の延焼面積は約80ヘクタールだったが、15日夜までに2700ヘクタール以上に広がり、ベルギー現代史上で最悪の規模となった。泥炭地とマツ林が広がるこの地域は、1911年にも大規模な火災が起きている。
住民への避難指示
この地域の厳しい地形により、通常通りの消火活動は難しく、予防的措置として、近隣にある複数の村の一部の住民に対して避難命令が出された。対象となったのは約600人。周辺の住民に対しても、屋内に留まりドアや窓を閉め切るよう勧告が出された。
火の手が住宅に達するリスクが迫る中、利用可能なあらゆるリソースが防衛のために投入されているが、火災は未だ制御不能な状態が続いている。現場に入った取材陣も、黄色い濃い煙が充満する中、黒く焦げた植物がどこまでも広がる悲惨な光景を目の当たりにした。
国境を挟んだドイツ側でも大規模な山火事
ベルギー政府は迅速にEUの市民保護メカニズムを発動し、欧州全土に支援を要請した。オランダはすでにヘリコプター1機を派遣し、別の2機も現地に向かっている。スウェーデンも放水飛行機2機を16日から本格投入する予定だ。
欧州委員会のハジャ・ラビブ委員は「これほど早くに、これほど高緯度の地域で山火事の多発期が始まったことはこれまでに例がない」と述べた。
欧州の多くの地域と同様に、ベルギーもここ数日、厳しい熱波に見舞われており、14日には国内の一部で気温が最高37度(摂氏)に達していた。
現場から数十キロの距離にあるドイツとの国境の東側では、別の大規模な山火事が猛威を振るっており、すでに1800人ほどが避難を余儀なくされている。



