死刑囚の手紙黒塗り、国への賠償命令が確定 最高裁が上告棄却
死刑囚の手紙黒塗り、国への賠償命令確定 最高裁

死刑囚の山田浩二受刑者(56)が弁護士に宛てた手紙の内容を大阪拘置所が黒塗りにしたのは違法だとして、国に賠償を命じた司法判断が確定した。最高裁第一小法廷(堺徹裁判長)は2026年7月9日付の決定で、国に8万8千円の賠償を命じた大阪高裁判決を支持し、上告を棄却した。

手紙の内容と黒塗りの経緯

山田受刑者は2015年に大阪府寝屋川市で中学1年の男女を殺害したとして死刑が確定。2022年、死刑囚の処遇問題に詳しい弁護士に手紙を送った際、拘置所が手紙の大部分を黒塗りにした。手紙には「いろいろと相談したいので再審請求弁護人になってほしい」「再審請求弁護人宛ての手紙が抹消される。完全な嫌がらせだと思う。何とかしてほしい」などの内容が含まれていた。

裁判所の判断

一審・大阪地裁は拘置所の対応を違法と認定し、「漫然と抹消した注意義務違反がある」として国に6万6千円の賠償を命じた。大阪高裁は違法な黒塗りの対象を広げ、賠償額を8万8千円に増額。山田受刑者側が高裁判決を不服として上告したが、国側は上告しなかった。最高裁第一小法廷は「上告できる理由にあたる憲法違反などがない」として上告を棄却した。

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事件の背景と影響

本件は、拘置所における死刑囚の通信の自由と再審請求権の重要性が問われた。山田受刑者は再審請求を弁護士に依頼しようとしたが、拘置所がその部分を黒塗りにしたことで、弁護士との連絡が妨げられた。最高裁の決定により、拘置所の対応が違法であることが確定し、死刑囚の権利保護の一歩と評価される。

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