クールビズ導入企業が「ハーフパンツ出社」にどう対応すべきか
クールビズ導入企業のハーフパンツ出社対応

クールビズを導入している企業から、社会保険労務士に対して「ハーフパンツやビーチサンダルで出社してくる社員がいて、不穏な思いをしている」という相談が寄せられた。企業のクールビズでは「業務に支障がなく、安全上問題がない範囲の軽装」を許容しているが、どこまでの軽装を認めるかの判断に困っているという。

軽装の範囲は会社が判断する

軽装について、労働基準法に定めはない。そのため、どこまでを認めるかは会社の判断になる。社会保険労務士の回答では、会社として基準を決めた上で対応することが重要だとしている。

現在の軽装規定にある「業務に支障がなく、安全上問題がない範囲」という表現は、判断を各社員に委ねている分、社員によって解釈が分かれる。この状態のまま特定の社員を注意するのは難しい。まずは、どこまでの軽装を認めるかを会社として決める必要がある。

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想定される場面ごとに線を引く

例えば、通常の内勤日はハーフパンツを認めるのか、来客対応がある日はどうするのか、工場や厨房など安全上の制約がある場所では何を禁止するのか。想定される場面ごとに線を引き、その理由も併せて示す。

「不穏に感じる人がいる」という理由だけで禁止するのではなく、業務への影響や安全性、衛生面、接客との関係など、会社として説明できる基準にすることが大切だ。その基準があれば、軽装を希望する社員にも、相談をした社員にも、同じ方向で回答できる。

就業規則かガイドラインか

この基準を社内のガイドラインとして運用するのか、就業規則に定めるのかで、必要な手続きは変わる。就業規則の一部として定めたり変更したりする場合、常時10人以上の労働者を使用する事業場では、労働者代表の意見を聞き、意見書を添えて労働基準監督署に届け出ることになる。変更した内容を社員に周知することも必要だ。

一方、社内のガイドラインとして周知するまでにとどめるのであれば、経営者の判断で決めていく形になるだろう。オーナー企業であれば、トップダウンで決まることも多いはずだ。その際、社員の意見を聞いて決めることで、運用しやすくなる。

軽装規定は、手当とは性質が異なる。一度決めた手当を廃止することは「不利益変更」に当たるため簡単に廃止できないが、軽装規定は、時代や環境の変化に合わせて柔軟に見直せる。苦情を踏まえた基準に更新し、場面ごとの理由まで示しておく。それが、双方の不満を減らす近道になるのではないだろうか。

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