吉田清治証言と朝日新聞謝罪を掲載した育鵬社の公民教科書、メディアリテラシーを問う
吉田清治証言と朝日新聞謝罪を掲載した育鵬社の公民教科書が問うもの

戦後81年を迎え、新聞やテレビは多くの戦争経験者の証言を伝えているが、その中に疑義が生じている事例がある。育鵬社の公民教科書は、吉田清治証言が虚偽であるとして記事を取り消した朝日新聞の対応を掲載し、メディアリテラシーの重要性を問いかけている。

回天の元搭乗員とされる証言に疑問

TBS系列のUTYテレビ山梨が放送した人間魚雷「回天」に関する証言だ。取材に応じた戦争経験者は回天の搭乗員だったと語っているが、実際の搭乗員名簿にその名前がない。ニュースサイト「TBS NEWS DIG」内の「NO WARプロジェクト つなぐ、つながる」という企画記事として、8月21日現在も掲載されている。

記事では、山梨県在住の96歳の男性を回天の元搭乗員と紹介。男性は「あと1週間(戦争が)延びれば、どうなったかわからんね。ほんとに出撃寸前だったよね」と自身の経験を語り、戦争は絶対にやってはいけないと訴えている。

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放送局の声明と報道の在り方

証言に疑義が寄せられたことを受け、UTYテレビ山梨報道部は公式Xで「当社の戦争特集の取材内容につきまして、多くの方から疑問やご懸念の声をいただいております。(中略)当社としても重く受け止めており、現在、事実関係を確認しております」と声明を発表した。

朝日新聞社は、吉田清治証言が虚偽であるとして記事の取り消しを記者会見で発表しており、その際の社長の謝罪写真も教科書に掲載されている。戦争証言の扱いを巡り、報道機関の責任とメディアリテラシーが改めて問われている。

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