研究セキュリティー人材を国立大で共有、文科省が見直し案提示
研究セキュリティー人材を国立大で共有、文科省が見直し案

文部科学省は15日、国立大学での経済安全保障分野に関する研究拡大を見据え、機密保護のための研究セキュリティー人材の大学間共有などを盛り込んだ組織・業務見直し案を公表した。同日、国立大の将来のあり方を検討する国立大学法人評価委員会(審議会)に案を提示し、おおむね了承を得た。9月中にも全国の国立大に通知する。

経済安保分野など機能強化促す

社会が国立大学に期待する役割を将来も継続して果たすため、政府が注力する経済安全保障分野をはじめとした機能強化を促すのが狙い。国立大同士の連携や役割分担、人材を含めた資産の共有などを見直し案に盛り込んだ。

具体的には、機密情報の流出対策や、研究者に対する外部からの資金提供情報の開示など、研究セキュリティーに携わる専門人材を対象に「複数大学でリソースを共有して進めていく」と明記した。

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複数大に守秘義務ある正規職員

15日の議論では、日本総研の若目田光生氏から「大学の現場や研究者が悩んだり、手間をかけたりしている部分を吸い上げて大胆に共同化を推進すべきだ」との指摘があった。

文科省によると、機密保護を担当する人材には、サイバーセキュリティーや法律といった幅広い専門的知見が必要となり、こうした人材の確保は難しい。一方、機密情報に携わるという観点から、別の大学に応援という形で派遣するのには限界があり、複数の大学に守秘義務が生じる正規職員として籍を置くことも想定しているという。

ターゲット圏域の設定も要請

見直し案ではこのほか、各大学に「ターゲット圏域」の設定を求めた。18歳人口は現在の約110万人から、令和22年には74万人に落ち込むと試算されている。人材確保のため、大学が立地する都道府県や現在の状況に限定せず、各大学で入学者の出身地や今後の人口動態など客観的なデータを分析し、「集客目標」としてのターゲットを設定してもらう。

文科省高等教育局の合田哲雄局長は「高市早苗内閣は企業の内部留保や家計資産の国内投資を目指している。大学の知的価値を生かすため、企業を含めた社会を巻き込んだ強靭なマネジメントが必要だ」と述べた。

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