東大生が教える「子どもが勉強を好きになる」旅行術:スーパーで学ぶ歴史
東大生が教える勉強好きになる旅行術:スーパーで歴史を学ぶ

東京大学経済学部に在籍する下村英理氏が、子どもが勉強を好きになるための旅行術を提案している。その鍵は、観光地のスーパーマーケットで売られている郷土料理や特産品にあるという。

機械的な暗記では興味が湧かない

下村氏は、小学校の社会科で各地の特産物の生産量を覚える際、「さつまいもの生産量1位は鹿児島で……」と機械的に暗記しても面白くなく、興味が湧かないと指摘。その結果、やる気にならず勉強が進まないと述べている。

学習のコツは「好きになること」。相手のルーツや背景を知り、「もっと知ってみたい」と思わせる工夫をすることで、一気にやる気が湧くという。

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例:鹿児島のさつまいも

例えば、「鹿児島は火山灰質のシラス大地が広がり水はけが良い反面、コメなどが栽培しにくい土壌がある。琉球を通して薩摩(鹿児島の旧名)に伝えられたため、さつまいもの生産量が一位になった」と余計なことまで覚えてみる。暗記量が増えてやりにくいと感じるかもしれないが、実はこの方が覚えやすい。歴史や過程を知ることで答えに納得でき、納得が理解の呼び水になるのだ。

もちろん、観光客向けのお土産屋や飲食店でご当地グルメを楽しむのも良い。しかし、近年新たに作られた「ご当地グルメ」も多く、それらは「地域の歴史そのもの」というより「地域の歴史を観光客向けに表現したもの」に近い。

スーパーで出会う現在進行形の歴史

一方、スーパーで売られている郷土料理や商品は「地域の歴史そのもの」という要素が強い。例えば、伊勢うどんがスーパーで多く売られていれば、地元の人々も日常的に食べている証拠。観光客向けに作られた歴史ではなく、過去から受け継がれてきた現在進行形の歴史である。

下村氏は著書『スーパーって観光地やねん』(青月社)でこの考えを詳しく述べている。

勉強とは世界と向き合う姿勢

我々は「勉強」といえば本やドリルと向き合うものと思いがちだが、味気ない情報を機械的に詰め込むだけでは面白くなく、知恵として運用できるかもわからない。勉強の対象は、誰かが実際に試行錯誤して得た知の結晶。本来、勉強とは本を読むことではなく、世界と向き合いながら様々な事象を観察し、見逃さないで捉える姿勢を指す。

スーパーで学べる内容は教科書には載っていないかもしれず、テストや受験の点数に直結するとは限らない。しかし、テストでは学べない知識や、テストで必要なことと自分自身を結びつける「かすがい」のようなものが得られる。知識自慢の頭でっかちにならないためにも、スーパーという観光地をよく観察してみることを下村氏は勧めている。

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