東大「逆転合格」の作法:ノートがきれいな子は勉強ができない?
東大逆転合格の作法:ノートがきれいな子は勉強ができない?

全国の高校で授業を行うたびに、生徒のノートをのぞかせてもらうという西岡壱誠氏(一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当)。そこでよく見かけるのが「ものすごくきれいなノート」だという。色ペンを5色くらい使い分け、定規でまっすぐ線を引き、間違えた箇所はきれいに消しゴムで消して清書する。表紙には可愛いシールまで貼ってある。

「きれいなノート」の落とし穴

しかし、不思議なことに、こうしたノートを作る子ほど成績が伸び悩む傾向があると西岡氏は指摘する。理由はシンプルで、彼らにとってノートは「記録」になっているからだ。授業で先生が話したこと、黒板に書かれたこと、それを美しく再現することがゴール。間違いは「汚れ」だから、即座に消しゴムで消す。

これでは、自分が何につまずいたかの痕跡がノートから消えてしまう。伸びる東大生にとって、ノートは記録ではない。「次に同じ間違いをしないための、自分専用の設計図」なのだという。

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「同じミス」を繰り返さないために

「同じ問題」で「同じミス」を繰り返すのは時間の無駄だ。だからこそ、「なぜ自分はそこで間違えたのか」という思考のプロセスを、消さずに残しておく必要があると西岡氏は強調する。

例えば、「ここで符号を逆に書いてしまったんだな。自分はマイナスの計算で焦るとミスをしやすい」「この公式を使うべきだったのに、別の解法を試して時間を浪費してしまったのか。最初に解法の方針を3つ出してから着手すべきだった」といった具合に、消しゴムを使っていないからこそ残る「自分の思考のクセ」の記録こそ、優先して残すべきだ。このクセこそが自分の弱点であり、伸びしろそのものだからだ。逆に、ミスを消してしまえば、伸びしろまで一緒に消してしまう危険性がある。

消しゴムを使う時間も無駄

もう一つ見落とされがちなポイントとして、西岡氏は「消しゴムで消している時間」そのものが勉強時間として無駄だと指摘する。模試や入試本番でも同じだ。消しゴムをかけて、消しカスを払って、書き直す。この一連の動作はトータルで見るとかなりの時間を食う。1問につき30秒消しゴム作業をしていたら、25問で12分以上のロスになる。本番なら致命傷になりかねない。

それなら、間違いはサッと横線で消して、その横に正しい答えと「なぜ間違えたか」を書く。これだけで時間も節約できるし、復習材料も残る。一石二鳥なのだ。

『ドラゴン桜』でも描かれたノート術

このノート術は、漫画『ドラゴン桜』でも描かれている。同作では、東大合格を目指す生徒たちが、ノートを「記録」から「設計図」へと変えることで成績を伸ばしていく様子が描かれている。西岡氏は、ノートの取り方一つで学習効率が大きく変わると語る。

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