「本を読んでいるのに読解力が伸びない子」に共通する点がある。元渋谷教育学園の国語科教諭、市野瀬早織氏は、読んだ後に「自分の言葉で説明する」習慣の有無が重要だと説く。
読解力を伸ばすために必要なこと
市野瀬氏は現代文の授業で、生徒に文章を読んだ後に内容を説明させ、筆者の意図や自分の意見を言葉にすることを重視してきた。東大を目指す生徒は、読んだ内容を自分の中で整理し直す習慣があったという。
「読後3分」の会話が鍵
家庭でできるのは特別な訓練ではなく、読み終えた後の短い会話だ。「何が面白かった?」「どうしてそう思った?」「もし続きを書くなら?」といった質問で十分。親は正解を教える必要はなく、子どもの答えがずれていてもすぐに直さなくてよい。まずは子どもが自分の受け取り方を言葉にすることが大切で、そこから会話を広げていく。
読書量より考える機会
読書量だけを増やしても、読んだ内容を考える機会がなければ理解は深まりにくい。短い本でも、読後に親子で言葉を交わせば、読書体験は子どもの中に残りやすくなる。本を閉じた後の親子の会話の積み重ねが、「自分の言葉で読む」経験を子どもに残すと市野瀬氏は指摘する。



