大阪公立大学は、2026年度に新たな課程「College of Creative Studies(仮称)」の設置を構想している。この課程は秋入学を採用し、授業は原則英語で行われ、留学生が半数を占めることを特徴とする。しかし、統括副学長の高橋哲也氏は「英語が得意なエリート層だけを対象としたものではない」と強調する。
「Creative Studies」に込められた理念
新課程の名称「Creative Studies」には、実践知をもとに社会課題に挑む「Knowledge Creator」を育成するという思いが込められている。具体的には、協働や創造的思考、批判的思考、ロジカルシンキングなどを身につけ、実際の社会課題に応用する内容が構想されている。
特徴的なのは、産業界や自治体と連携したPBL(課題解決型学習)科目をカリキュラムの軸としている点だ。高橋氏は「企業や行政の方にもカリキュラムづくりから関わっていただく予定です。授業を一緒に作り、学生が現場にも出ていく連携を想定しています」と語る。
USJやQUINTBRIDGEとの連携
既に実績のある事例として、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のマーケターを招いた講義があり、毎年200人以上が受講する人気授業となっている。このような観光やまちづくりを軸に、カリキュラムに組み込む予定だ。また、大阪城東部地区にあるNTT西日本が運営するオープンイノベーション施設「QUINTBRIDGE(クイントブリッジ)」とも連携の話し合いを始めている。
求める学生像:英語エリートではない
秋入学、英語での授業、留学生半数という特徴から、英語が得意なエリート層を対象とした特別な課程と想像する人もいるかもしれない。しかし、高橋氏は「帰国子女の学生も対象だが、日本で育ってきた普通の高校生を主として想定している」と明言する。求めるのは、「主体的に関わるチャレンジ精神や、留学生が半分という多文化環境で学ぼうという意欲、視野が広く複眼的な視点を持つ学生」であり、高校段階で「英語が非常に得意」であることを必須条件にはしない。
自由度の高いカリキュラム
新課程では、50人50通りの自由度の高いカリキュラムが構想されている。学生一人ひとりの関心や目標に応じて、学びの道筋を柔軟に設計できるようになる。これにより、従来の画一的な教育モデルから脱却し、個々の創造性を最大限に引き出すことを目指す。
高橋氏は「東大とも一線を画す、英語エリート限定ではない新しい教育モデルを提案したい」と述べ、多様な背景を持つ学生が共に学ぶ環境の重要性を強調している。



