社会人から大学教授への転身を目指す人に向けて、村田製作所出身で産業能率大学経営学部教授の松尾尚氏が、大学教員採用で苦戦する人の共通点を指摘した。それは「専門性だけに依存し、専門分野の外側を持たないこと」だという。採用試験では最低限「T型人材」が求められ、その後は「H型」「N型」へと成長する必要がある。
アカデミックシフトの実態
本記事は、追手門学院大学客員教授の西田浩史氏による連載「大学教員の『選別ロジック』の実態」の第12回。今回は、総合電子部品メーカー村田製作所で営業、マーケティング、経営企画などを担当後、産業能率大学経営学部教授となった松尾尚氏に取材した。松尾氏は慶應義塾大学法学部法律学科卒業後、ボストン大学経営大学院でMBAを取得。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程を修了し、博士(学術)の学位を得た。現在、大学教員として20年以上のキャリアを持つ。
不採用が続く人の共通点
松尾氏によれば、大学教員採用で苦戦する人には共通点がある。それは専門性だけに依存し、専門分野の外側を持たないことだ。採用試験では最低限「T型人材」が求められ、その後は「H型」「N型」へと成長していく必要があるという。T型人材とは、一つの専門分野に深い知識(縦棒)を持ちつつ、他の分野にも広い知識(横棒)を持つ人材を指す。H型はさらに二つの専門分野を深く持ち、N型は複数の専門分野を相互に関連付けて活用できる人材を意味する。
社会人から大学教授になるための道筋
松尾氏自身も、村田製作所での実務経験を経て、大学教員に転身した。彼のキャリアパスは、社会人がアカデミックシフトを成功させる一つのモデルケースと言える。同氏は、専門性だけでなく、異なる分野の知識や経験を組み合わせることの重要性を強調している。



