ソニーから、α7シリーズの高画素モデルの最新機「α7R VI」が登場した。2025年の終わりに「α7 V」が出たばかりなのに、もうVI? と感じがちだが、そこは気にしなくていい。末尾の数字は単にそのシリーズの何代目かを表しているだけだからだ。
α7R VIの基本設計と位置づけ
まず整理しておこう。35mmフルサイズセンサーを搭載したαシリーズのベーシックモデルは無印のα7。同時に高画素版のα7Rが登場した。13年の話だ。その後、α7とα7Rはそれぞれ代を重ねたのだが、途中でα7よりα7Rの方が先に新型が出るようになり、数字がちょっと逆転したのだ。大事なのはそれぞれのシリーズの特徴だ。α7を中心に、その小型化がコンパクトなα7Cシリーズ。高画素モデルがα7Rシリーズ。高感度モデルがα7Sシリーズ。新たに高速化を極めたのがα9シリーズ。とにかく全部入りのフラッグシップ機がα1シリーズである。
新開発の積層型センサーと実力
では、6代目となったα7R VIを使ってみよう。Rシリーズなので一番のウリは高画素であるからセンサーの話から。今回はセンサーが新開発のものに進化したのだ。積層型に進化したセンサーの実力は? α7R VIは、従来のα7R Vからセンサーを刷新。新開発の約6100万画素の積層型CMOSセンサーを搭載する。これにより、読み出し速度が大幅に向上し、電子シャッター時の歪みが低減。また、AF性能も向上し、被写体検出アルゴリズムの進化により、人物や動物、鳥など多様な被写体を高精度に追従する。
画質とAF性能の実力
実際に撮影した印象は、さすがの一言。高画素ならではの解像感はもちろん、色再現性も自然で、細部までしっかり描写する。特に、風景撮影では木々の葉の一枚一枚や建物のテクスチャーまでくっきりと写し出す。また、AFは瞳AFの精度が高く、動き回る被写体でもしっかりとピントを合わせ続ける。暗所でのAFも安定しており、低照度下でもストレスなく撮影できる。
ボディデザインと操作性
ボディデザインは、α7Rシリーズの伝統を継承しつつ、グリップの形状が改良され、ホールド性が向上。操作性も洗練され、ボタン配置やメニュー構成は直感的に使える。また、ボディ内手ブレ補正は最大8.0段の効果を発揮し、手持ち撮影でも高画質をキープできる。さらに、電子ビューファインダーは約944万ドットの高精細で、視認性も良好だ。
動画性能とその他の機能
動画性能も強化され、8K 30pの記録に対応。オーバーサンプリングによる高精細な4K映像も撮影可能。S-Log3やHLGなどのプロファイルも搭載し、映像制作にも十分対応する。また、放熱設計も改善され、長時間の動画撮影でも安定した動作を実現。その他、新機能として「フォーカスブリージング補正」や「アクティブ手ブレ補正」など、動画撮影に便利な機能も充実している。
まとめ
α7R VIは、高画素モデルとしての完成度を一段と高めた一台。静止画、動画ともに高いパフォーマンスを発揮し、プロからハイアマチュアまで幅広いユーザーに満足できる内容だ。価格はボディ単体で税込み約55万円と、前モデルから若干の値上げだが、その性能を考えれば納得のいく価格設定と言える。



