圏央道では、高速道路でありながら「道の駅」が存在する。その理由とは何か。SA/PAを補完する新しい道の駅のあり方を探る。
道の駅「べに花の郷おけがわ」の特徴
所在地は国道17号線「上尾道路」沿いで、インターチェンジから1キロメートルあまりの距離にある。駐車場は大型43台、小型189台(他に臨時駐車場およそ100台)を完備。物販・飲食施設や情報提供スペースはもちろん、イベントスペースやドッグランまで整備されている。開業後1年で来場者は140万人と、当初の想定を大きく上回った。隣接して市の歴史民俗資料館があるのも特徴だ。
平日の午後に訪れてみると、駐車場にはかなりの車が停まっていた。ナンバープレートを見ると地元の大宮が半分強で、そのほかは八王子、所沢など圏央道沿線の地域のナンバーが目立つ。高速道路のSA/PAに比べて、地元や近隣からの来場が多い印象だ。
「べに花」と「桶」を全面に押し出した施設
道の駅べに花の郷おけがわは、施設全体が「べに花」推し、「桶推し」である。少し遅い昼食を「桶まる大食堂」でとることにしたが、メニューも「桶」のオンパレード。筆者が頼んだメニューも、「桶うどん」と「ねぎとろ桶小丼」。物販施設に入っているベーカリーは「オッケー桶川ベーカリー」。クレーンゲームの商品も、桶の形をしたグッズがあるほどだ。
桶川市は桶の生産が盛んなわけではないが、日本で名前に「桶」が使われている唯一の自治体である。しかも、「桶」は「オッケー=OK」とも相通ずるので、語呂も意味もいい。施設の前に設置された文字モニュメントも「OK egawa」となっていた。物販コーナーの品揃えも地元桶川周辺のものが多い印象だ。比較的広域のお土産品が揃うSA/PAとは、このあたりも違いがある。
防災拠点の役割も担う道の駅
道の駅は、通常の休憩施設に加えて、防災拠点としての役割も期待されている。べに花の郷おけがわも、災害時には避難所や物資の集積所として機能するよう設計されている。高速道路からのアクセスが良いため、緊急時の支援物資の輸送にも適している。
このように、圏央道の道の駅は、SA/PAの機能を補完しつつ、地域の特色を生かした施設として、新たな役割を果たしている。



