病院跡地に誕生する新たな遊び場
東日本大震災の津波で全壊し、10年以上空き地になっていた岩手県大槌町の県立大槌病院跡地で、大型遊具を備えた屋外施設の整備が進んでいる。構想から7年を経て、11月の完成を予定している。施設の愛称は「きてみっつぁパーク」に決まり、住民の期待が高まっている。
震災前から町内には遊具のある公園はあったが、「子どもが思い切り遊べる広い公園が必要」と住民有志が2019年に町に要望書を提出。町は要望を受け、2023年から計6回のワークショップを開催し、基本理念を「遊びをつくり つながりをつくり 思い出をつくる みんなで『つくる』ひろば」と定めた。敷地面積や交通の安全面などから病院跡地が選ばれた。
子どもたちのアイデアが随所に
敷地面積は約8800平方メートル。中央には大きな滑り台を備えたアスレチックなど大型遊具が設置され、屋根付きのステージも完備。町のシンボル「蓬莱島」の形を模した小高い築山には人工芝が敷かれ、憩いの場として活用される見込みだ。
施設の随所に子どもたちのアイデアが反映されている。メイン遊具の選定では、町内の全児童・生徒が投票を行い、アスレチックが選ばれた。黒板のような落書きスペースや駐輪場の設置など、中高生の意見も取り入れられた。
愛称は町内の小中高の児童生徒から寄せられた約160点の候補の中から、県立大槌高校の生徒5人が選考委員を務めて選出。「きてみっつぁ」は大槌弁で「来てみて」という意味で、子どもから高齢者まで幅広い世代に親しまれるようにとの願いが込められている。
完成を心待ちにする地域
愛称選考に参加した同校3年の阿部夢羽さん(17)は「みんなで決めた名前が残ることがうれしい。外で遊ぶ子どもたちが増えれば」と期待を語った。平野公三町長は「町にはまだまだ被災跡地の課題が残るが活用できてよかった。子どもたちの声で地域住民が元気になるような場所になれば」とコメントしている。



