担い手不足の福津・津屋崎祇園山笠、初の公募に30人応募
津屋崎祇園山笠、初の公募に30人応募

約300年の歴史を持つ福岡県福津市の夏祭り「津屋崎祇園山笠」で、初めて参加者を一般公募したところ、想定を超える30人の応募があった。担い手の高齢化により祭りの存続が危ぶまれる中、地域内外から幅広い世代が集まり、関係者を元気づけている。

歴史と中断を経た復活の経緯

市などによると、祭りは福岡市の櫛田神社から福津市の波折神社へ祇園社を勧請したのを起源に、1714年に始まった。地域ごとに三つの「流」が組織され、祭りのクライマックス「追い山」では、各流の男たちが高さ約5メートル、重量約1トンの山笠を担ぎ、狭い路地が入り組む地域を駆け抜ける。

しかし、担い手不足により1963年頃に一旦中断。その後、追い山の実施日を日曜日に変更するなどして1975年に復活した。各流は地域外からの加勢を受け入れてきたが、個人のつながりに依存しており、安定的な確保には至っていなかった。高齢化も進み、再び担い手確保が課題となっていた。

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公募の結果と応募者の声

市は2026年2月以降、広報紙や公式LINEで公募を開始。祭り行事の説明会への参加を必須条件としたが、20~60歳代の幅広い世代から反響があった。応募者の一人で、静岡県出身のIT会社執行役員(35)は、昨年福津市へ移住。福岡市のベッドタウンとして宅地化が進む自宅近くでは参加の機会がなく、公募に飛びついたという。彼は流の一つ「新町流」に通い、山笠の飾り作りなど準備段階から参加。「みんなで少しずつ祭りを形にするのが楽しい」と笑顔を見せ、12日には山笠完成の神事に供えるお神酒やタイを運ぶのを手伝った。

関係者の期待と今後の展望

今年の追い山は19日に予定されている。各流の関係者らでつくる津屋崎祇園山笠振興会の花田実会長(73)は「新たな人が祭りに加わってくれるのは心強い。公募で祭りの価値を伝えていきたい」と話し、今回の成果を今後の継続的な取り組みにつなげたい考えだ。

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