5月として史上最高の35度を記録したロンドン。日本よりも過酷なイギリスの鉄道の酷暑事情を在英ジャーナリストが報告する。冷房のない地下鉄車両は灼熱地獄と化し、線路のゆがみでダイヤも混乱。気候変動が鉄道インフラに与える影響をリポートする。
冷房なしの地下鉄、灼熱地獄
ロンドンでは5月に35度を記録し、冷房のない地下鉄車両は車内温度が40度近くまで上昇。座っているだけで熱中症になりかねない状態だ。地下鉄の運休区間では代行バスが運行されたが、バスも基本的に冷房を設置しておらず、窓の開口部が小さいため高温環境に適応できていない。
代行バスも冷房なし
地下鉄ピカデリー線の代行バスは、冷房がないまま満員の乗客を乗せ、連休の渋滞で長時間かけて目的地へ。外気温35度の中、車内は40度近くに達し、外の方が涼しいという状況だった。
気候変動が鉄道経営のリスクに
ロンドンでは長らく地下鉄やバスに冷房がなくても問題なかったが、気候変動によって既存のインフラが耐えられない状況に。インフラの更新速度よりも気候の変化の方が速い現状が喫緊の課題だ。ピカデリー線では34億ポンド(約7280億円)規模の近代化計画が進行中だが、新型車両導入にはまだ時間がかかる。
イギリスの鉄道は、日本よりも過酷な酷暑事情に直面しており、気候変動への適応が急務となっている。



