JR大阪駅から地下道を通って外へ出ると、高層ビルと公園が一体となった広大な空間が広がる。鳥の声も聞こえる。西日本最大のターミナル駅に直結する再開発地区「グラングリーン大阪」だ。2024年に先行まち開きし、広さは約9万1千平方メートル。約半分を緑豊かな公園が占め、阪神甲子園球場よりも広い。
この公園は市民の憩いの場になっているだけでなく、多様な生物を育む環境になりつつある。専門家はさらに理想をめざすよう求めている。
「新たな都市の風景を作りだした先進的な例」
京都大の山口敬太准教授(景観設計学)は「都心でこれだけ大規模なランドスケープ(景観)のデザインはめずらしい。新たな都市の風景を作りだした先進的な例」と話す。
景観設計とは、地形や生態系、歴史、人の活動をふまえて公園などの空間を設計すること。緑地には二酸化炭素の吸収や日射を遮る効果、雨水貯留など、気候変動対策の効果があり、景観設計が重視されるようになった。
開かれた緑地、生物のすみかにも
緑地は生物のすみかとしての役割も果たす。滋賀大学の島田貴仁教授(犯罪予防・環境心理学)は「東京の中心にある皇居は,豊かな生態系を育んでいますが,当然ながら誰もが自由に利用できる場所ではありません。これに対し,大阪の中心に生まれたグラングリーン大阪は,人の憩いの場であると同時に,生き物のすみかにもなる開かれた緑地です」と指摘する。



