熊本県で最大震度7のM7.1地震 13人死亡 気象庁が令和8年熊本地震と命名
熊本M7.1震度7 13人死亡 気象庁が令和8年熊本地震と命名

28日午後4時27分ごろ、熊本県熊本地方の深さ16キロを震源とするマグニチュード(M)7.1の大きな地震が発生した。気象庁によると、この地震で同県宇城市と氷川町で最大震度7を記録したほか、揺れは九州から中四国、北陸地方まで広範囲で観測。建物の高層階をゆっくり揺らす「長周期地震動」は最も強い階級4を観測した。その後も揺れが続き、29日午前5時までに繰り返した地震は約150回を数えている。国内で震度7を観測したのは2024年1月の能登半島地震以来。

地震の概要と被害

国土地理院は28日夜、今回の震源に近い八代市の「千丁電子基準点」で北東方向に約84センチ、熊本市の「城南電子基準点」で北に約40センチ、八代市の「泉電子基準点」で南に約17センチの地殻変動を観測したと発表した。気象庁は今回の地震を「令和8年熊本地震」と名付けた。この地震で建物崩壊や道路陥没など大きな被害が出ている。警察庁や消防庁、熊本県が人的被害について確認を急いでいる。同県嘉島町の大型商業施設「イオンモール熊本」で地震に関連するとみられる爆発が発生し、建物が倒壊するなどして複数の死傷者が出ている。高市早苗首相は29日午前10時前、「午前8時半時点で災害との関連調査を含めて死者は13人」と述べた。今後、死傷者数は増える可能性がある。

地震のメカニズムと警戒

気象庁の説明によると、この地震は東北東―西南西方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型。震源が浅かったために大きく揺れ、その後も地震を繰り返した。同庁の担当者は28日夕の記者会見で、今後も活発な地震活動が続く可能性があるとして約1週間、特に2~3日は震度7程度の地震に注意するよう呼びかけた。また、九州地方は猛暑が続くため熱中症にも警戒が必要と指摘した。

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活断層との関連

熊本県では2016年4月にも2度にわたって震度7の大きな地震が発生。今回の震源は、その際の震源との距離が約20キロと近い。気象庁の担当者は10年前の地震との関係について「現時点で関連は不明」としつつも、「地震活動が活発化しやすい浅い震源である点は似ている」と指摘した。地震研究の専門家はほぼ一致して、10年前に地震を起こした活断層の割れ残ったところがずれた可能性が大きいとみている。今後も地震が繰り返し発生する恐れもあり、厳重な警戒が必要だ。

九州には複数の活断層がある。このうち2016年の熊本地震では布田川断層帯が大きく動いた。今回の震源はこの断層帯から連なり、日奈久断層帯に入った位置にある。政府の地震調査委員会による日奈久断層帯の3区分のうち、一部区間を除いてほとんど破壊されていないことが再三にわたり指摘されてきた。日奈久断層帯の一部に力がたまり続けていた、という見方だ。

長期評価と注意喚起

地震調査委の長期評価によると、日奈久断層帯のうちの「日奈久区間」付近の今後30年以内のM7.5程度の地震発生確率は「ほぼ0~6%」で、全国の活断層の中でも最も確率が高い「Sランク」に分類されていた。同調査委の小原一成委員長は熊本地震10年を前にした今年4月の記者会見で、日奈久断層帯付近の地震発生に注意を呼びかけていた。日奈久断層帯にはまだ「割れ残り」がある恐れが大きく、今回の地震がさらに同断層帯や周辺の活断層に影響する危険性もある。さらなる警戒が必要だ。

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