気象庁は23日、茨城県南部を震源とするマグニチュード(M)5.9の地震について、日本列島が乗る陸側プレート(岩盤)の下に沈み込む太平洋、フィリピン海両プレート間の境界がずれ動いた逆断層型だったと発表した。首都圏は地下で3枚のプレートが重なる複雑な構造で、地震活動が多い。
専門家「直接的に確率高まることはない」
専門家は「今回の地震で、M7級の首都直下地震が発生する確率が直接的に高まることはない」と指摘する。茨城県南部では、M5級以上の地震が繰り返し発生してきた。令和2年2月には、今回と同じく太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界でM5.3の地震が起き、最大震度4を観測した。より浅い陸側プレートとフィリピン海プレートの境界でも、今年4月にM5.0、6月にはM5.5の地震が起きている。また、時代をさかのぼれば、大正10年12月に発生した地震(M6.8)のようにM7級の観測事例もある。
「南関東の定常的な状態」
平田直・東京大名誉教授(観測地震学)は茨城県南部について、関東地方の地下に沈み込んだ太平洋およびフィリピン海という2枚のプレートが接する位置に近く、地震が特に多いと指摘する。今回の地震も一連の活動の中で発生したもので「(科学的には)特段変わったことが起きたわけではなく、南関東の定常的な状態」としている。
備えの必要性は変わらず
一方、首都圏では各地でM7級の地震が起きる可能性がある。平田氏は、今回の地震が首都直下地震の「前兆」だとみなせる科学的根拠はないとし、「今回の地震の有無にかかわらず、備えが必要な状況は変わらない」と話す。



