総務省が29日に発表した住民基本台帳(1月1日現在)に基づく人口で、県内人口は前年比0.6%減の283万667人だった。日本人住民は272万1147人で、外国人住民は10万9520人。外国人住民数は全都道府県で10番目に高かった。人口動態の変化が加速する中、県や各自治体で外国人共生を目指した取り組みが進められている。
県南・県北の格差
茨城の人口減少数は全国で9番目に多く、人口増が続く県南と、減少に悩む県北の格差が浮き彫りとなった。
阿見町は、転入が転出を上回る「社会増」が全国の町村で2番目に多かった。首都圏への交通の便の良さから、若い世代の転入が増え、町内では宅地開発も進んでいる。
日立市は、転出が転入を上回る「社会減」が全国の市区で6番目に多く、大子町の人口減少数は全国の町村で10番目に多かった。
五霞町以外「社会増」
外国人住民が県内人口に占める割合は3.87%で全国9番目の高さ。五霞町以外の全市町村で外国人住民が社会増となった。利根町の社会増率が56.58%と最多で、城里町が35.65%と続いた。
利根町は近年、日本語を学ぶネパールからの留学生が急増している。外国人住民は町民の約1割で、うち約4分の3が日本での進学や就職を目指す留学生だ。
八千代町の外国人住民は2150人で全国の町村で7番目、境町は2008人で8番目の多さだった。県の産業に労働者として、外国人が欠かせない存在となっている。
生活ルール啓発
今後も外国人住民の増加が見込まれる中、各自治体は共生に向けた取り組みを強化している。
阿見町では、工業団地に進出した工場で働く外国人や、大学に通う留学生も増えているため、日本語教室に力を入れる。
留学生が空き家に十数人で共同生活するケースが多いという利根町では、ごみ出しのルールや、交通安全など日本の生活文化の啓発に取り組む。今年からは、2人の地域おこし協力隊員が「多文化共生プロモーター」として町内を巡回する活動も始めた。留学生宅を訪問してごみ分別を手伝ったり、一緒に清掃活動をしたりしている。
協力隊の女性は「留学生は生活のルールを知らないだけで素直な若者が多い。地域と学校、行政が協力して課題解決に取り組んでいくことが大切」と話した。



