蒸気機関車9号、明治村に3年ぶり帰還 オーバーホール終え
明治村にSL9号が帰還 オーバーホール完了

博物館明治村(犬山市)で動態保存されている「蒸気機関車9号」がオーバーホール(大規模修理)を終え、29日、約3年ぶりに同村に帰ってきた。整備費用の一部には「SLオーバーホール基金」を充てている。

9号は長さ約8メートル、空車時の重さは約19トンで、石炭と水を積み込むと約23トンになる。静岡県島田市の工場から大型トレーラーで同村に運ばれ、29日にクレーンでつり上げられ、村内のSL東京駅から車庫につながるレールに載せられた。搬入の様子は基金に10万円以上を寄付した人に公開され、1時間以上かけて行う慎重な作業を13人が見守った。

米国製の貴重な機関車

同村では9号と12号の2両のSLを動態保存し、SL東京駅とSL名古屋駅の約800メートルを、明治生まれの客車3両を引いて営業運転している。このうち9号は1912年(明治45年)の米国製で、翌年から現在のJR身延線を走り、36年(昭和11年)に横浜市の日本鋼管の製鉄所に移籍。73年に同村に譲渡され、翌年から動態展示が始まった。

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亀裂見つかり修理延期

3年前に9号の解体修理に着手したところ、車体を支える足回りの主台枠に亀裂が見つかり、終了予定が1年延びた。オーバーホールの費用は、その前に実施した12号と合わせて約1億3000万円を見込む。費用の一部をまかなうため、2020年10月から基金の寄付を募っており、約830万円が集まった。今年末まで寄付を募っている。

9号は今後、車庫で点検や調整を実施。走行試験やボイラー検査などを経て火入れ、調整運転を始めるが、営業運転までは時間がかかるという。

担当者(52)は「気を引き締めて作業を続け、皆さんに煙を出して走る姿を早く見せたい」と話している。

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