2020年7月の九州豪雨から4年、大分県由布市湯布院町の湯平温泉で8日、犠牲者を追悼する式典が行われた。この豪雨では九州5県で計81人の死者・行方不明者が発生。湯平温泉では、旅館「つるや隠宅(いんたく)」を営んでいた渡辺登志美さん(当時81歳)と、娘夫婦の知己(ともみ)さん(同54歳)、由美さん(同51歳)、孫の健太さん(同28歳)の一家4人が犠牲となった。
白菊を川に流し追悼
式典は、旅館を改修した観光案内所の駐車場で開かれ、相馬尊重市長や消防団関係者ら約20人が参列。参加者は橋から白菊を花合野川(かごのがわ)に流し、犠牲者を静かに弔った。花合野川は温泉街を流れる川で、豪雨時に増水し、一家は車で避難中に流された可能性があるとみられている。
観光協会代表「被害の光景忘れられない」
ゆのひら温泉観光協会の高橋弘喜代表理事は式典で「被害の光景や胸の痛みは、今も忘れることができない。誰もが安心して暮らし、訪れることのできる温泉地として、これからも歩み続ける」と述べ、地域の復興と安全への決意を語った。
湯平温泉は由布市の奥座敷として知られ、観光客に親しまれてきた。今回の追悼式典は、豪雨の教訓を風化させず、地域の安全を再確認する機会となった。



