7月の熊本地震で、南九州道の「妙見第一橋」(熊本県八代市)は橋桁の接続が壊れ、橋脚からずれ落ちそうになる被害が出た。西日本高速道路は、復旧は約2年後の2028年末になるとの見通しを示している。なぜ、これほど時間がかかるのか。
橋桁がずれ、1メートル超の段差
「こんな被害は初めて。どう復旧していけばいいのだろうと思った」。西日本高速道路の高原良太・九州支社構造技術課長は、初めて見た時の思いをそう振り返る。
妙見第一橋は、八代ジャンクション―八代南インターチェンジにある上下1本ずつの高架橋。地震でいずれも橋桁が大きくずれ、道路に1メートルを超える段差ができた。
原因は断層の動きによる橋脚の変位
原因は、南九州道がまたぐ日奈久断層が動いて、妙見第一橋の14本の橋脚が沈下や隆起し、水平方向にも動いたためだ。すべてが一様に動いたわけではなく、隣り合う橋脚の一方が125センチ沈み、もう一方は6センチ隆起した場所も。北東方向に79センチ移動した橋脚の隣は、南に40センチ移動していた。
「断層がずれて橋桁が橋脚から外れたことは、国内では今までになかった」と高原課長は話す。西日本高速道路は有識者から復旧方法について助言を受けるなどして、橋脚の移動に合わせた橋桁の架け替えを進める方針だ。