猛暑の中の避難生活では、循環器疾患にも注意が必要だ。過去の災害では、避難生活に伴うストレスや運動量の低下、服薬中断などが症状悪化につながったことが指摘されている。熊本地震について専門家は「真夏の災害で、肺塞栓や脳梗塞、心筋梗塞、脱水に伴う不整脈に特に注意が必要だ」と警鐘を鳴らす。
過去の災害データを分析
熊本大の辻田賢一教授(循環器内科学)らの研究チームは、東日本大震災や平成28年の熊本地震、能登半島地震などの災害で、発生から1カ月後までに救急受診した脳卒中や心臓病などの患者計1242人を分析した。
その結果、高齢者ほど心不全が増える傾向があり、夏季の災害では不整脈が多いことが分かった。
専門家が呼びかけ
辻田教授は「避難所や車中泊では、トイレを我慢するために水分摂取を控える人もいるが、十分な水分をとってほしい。服薬継続に加え、足をこまめに動かして血栓症を予防してほしい」と指摘。
さらに「高齢者は自覚症状がなくても高血圧や心疾患のリスクを抱えていることが多く、心不全など循環器病の予備軍と考えるべきだ」と話した。



