熊本・八代市の都市ガス復旧率65%、今週中に全面復旧へ
熊本・八代市の都市ガス復旧率65%、今週中に全面復旧へ

熊本県で震度7を観測した地震により供給が停止している都市ガスについて、各地からガス事業者が応援に入り復旧を急いでいる。八代市では約3千世帯で供給停止が続き、復旧率は65%。今週中の復旧を目指し、供給事業者の九州ガス(長崎県)をはじめ、大阪ガスネットワーク(大阪市)、10年前の熊本地震でも対応にあたった西部ガス(福岡市)など業界一体となり、導管の修繕や開栓作業を進めている。

「生活がやっと元に」復旧した住民は感謝

「これで生活が元に戻ります」。10日午後、八代市錦町で、自宅のガスが復旧した男性(70)は喜んだ。夫婦2人暮らしで、風呂は電気温水器で沸かしていたが、台所のコンロが使えず、1台のカセットコンロで調理をしていた。電子レンジで温める食事が中心となっていたといい、「各地から復旧応援にきていただいて感謝している」と思いを伝えた。

復旧作業の手順と課題

九州ガスによると、7月28日の地震により、八代市では約8900戸で都市ガスの供給を停止。病院や避難所には臨時の供給設備を設置して対応し、ガス管などの状況を調べた上、異常がないエリアから復旧を進めている。被害が甚大な宇城市や氷川町などを含め、都市ガス以外のプロパンガスを使っている世帯も各事業者が復旧を進めている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

総勢690人態勢で都市ガスの復旧には契約世帯のガス栓を閉めた上で、地下に埋設されたガス導管を検査。破損した管の修繕を行い、各世帯のガス設備を検査した上、ガス栓を開けるという手順が必要になる。ただ、契約世帯一戸一戸を訪問して安全確認を行うため、人手や時間を要する。

このため九州ガスは業界団体の日本ガス協会(東京)に応援を求め、西部ガスなどのほか、大分ガス(大分)、宮崎ガス(宮崎)、日本ガス(鹿児島)、筑紫ガス(福岡)の事業者6社が支援に駆け付け、総勢690人態勢で対応にあたっている。

水の混入が復旧を阻む

八代市では、地下のガス管まで土を掘り返すと水が染み出ることが多く、導管への水の混入も確認された。このためポンプでまず水を抜く必要があり、早期復旧を阻む要因になっている。残る世帯の復旧について、九州ガスはおおむね今週中を見込んでいる。

前回地震からガス管は改善

一方、今回の地震では、西部ガスの供給エリアである熊本市東区の481戸でも供給が停止したが、発生翌日の7月29日午前11時半までには復旧した。同社は平成28年の熊本地震以降、ガス管をより耐震性の高いポリエチレン管に順次変更し、ガスの遮断も、影響範囲を狭くできる方式へ見直しを進めてきた。

同社は「10年前の設備や供給停止の判断基準であれば、約1400戸の供給停止だったところを3分の1に減らすことができ、早期復旧に寄与した」と説明している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ