静岡県伊東市は11日、同市の伊東オレンジビーチで10日夜に開催された「第80回 按針祭 海の花火大会」で、打ち上げ花火の一部が観覧エリアに落下し、観客3人がやけどを負ったと発表した。このほか12日までに、4人がやけどしたり、髪や衣服が焦げたりしたと申告している。
花火が観客の近くに落下、3人が負傷
発表によると、10日午後8時45分頃、花火が落下し、30歳代の夫婦が足に、息子(7)が頭にそれぞれやけどを負った。病院に搬送された女性は中等症、息子は軽症。男性は自分で病院に向かったという。観覧していた別の2人の髪や衣服も焦げたほか、12日に新たに2人がやけど被害を市に申告した。
関係者によると、導火線の着火不良により、花火玉1個(直径約9センチ)が上空で開かず、観客の近くに落下した可能性が高いという。落下の際、何らかの原因で花火玉に火が付き、火の粉や火花が観客に飛散したとみられる。
約2万発が打ち上げられ、過去最多の来場者
市によると、花火大会は10日午後8時から約1時間。節目を記念して例年の倍となる2万発が打ち上げられ、過去最多の約26万人が来場した。事故当時、観覧エリアから花火を見ていたという10歳代女性は「突然目の前に花火が飛んできて、とても驚いた。飛んできた花火は、その後もバチバチとはじけていて本当に怖かった」と振り返った。
事故原因となった花火の打ち上げや製造に携わったとみられる業者は「市と協議して今後の対応を考えていきたい」としている。
保安距離を上回る場所に観覧エリアを設置
花火は離岸堤など計9か所から打ち上げられていた。市によると、消防などが定めた「保安距離」(60メートル)を上回る160メートル以上離れた場所に観覧エリアを配置していた。付近の観測地点である熱海市網代の同日午後8時の風速は約1.1メートルで、「中止すべき基準には達していなかった」としている。
同祭執行委員会会長の杉本憲也市長は「本来は楽しい花火大会であるはずなのに、事故が発生し、やけどの被害者が発生してしまった。主催者としておわびとお見舞いを申し上げたい。被害に遭われた方のケアを最優先にしたい」と謝罪した。



