災害時に防災行政無線となる塔の更新で年18万円通信料…自治会補助要望に市「公平性欠く」
災害時に防災行政無線となる塔、更新で年18万円通信料 市は補助難色

愛媛県新居浜市の阿島自治会(約50世帯)が、放送設備「広報塔」の維持費補助を市に要望している。災害時には防災行政無線として活用されるため、老朽化した設備3基を更新し、市のシステムと連動させたところ、年間18万円の通信回線使用料が発生し、重い負担となっている。市は補助について「公平性の観点から難しい」と難色を示し、解決策は見いだせていない。

更新で発生した想定外の通信料

市は2011年度、公民館や避難所など30か所に一斉放送が可能な防災行政無線を整備。13年度には放送範囲を拡大するため、インターネットの無線通信網を活用し、市内177自治会の放送設備と連動できるシステムを整備した。

阿島自治会は、老朽化した放送設備3基を2025年10月に更新した際、デジタル化に対応するため、この市のシステムに連動させた。施工は、無線通信網を運営し、市の手引書「自治会長さんのための便利帳」で放送設備保守点検工事の登録業者として掲載されていた業者に依頼した。

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自治会側は600万円以上という多額の更新費について覚悟していたが、誤算だったのが毎月の通信料。3基で月に1万5000円(税別)かかり、年間18万円となる。要望では「市が推進するデジタル化の方針に対応するために不可欠な選択で、これまでになかった多額の固定費が自治会の運営を圧迫する」と訴え、市に支援を求めている。

市は公平性を理由に難色

これに対し、市危機管理課は「現在、通信料負担を市に求めているのは阿島自治会だけ。補助は公平性を欠く」と回答している。

読売新聞の取材に、阿島自治会の尾崎数則会長は「他の自治会もいずれ放送設備の更新時期を迎える。市は将来を見据えて対策を考えるべきだ」と主張。同課の高橋直樹課長は「放送設備が故障すれば、防災行政無線が流せないのは事実。阿島自治会の主張も理解でき、話し合いたい」と語った。

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