国の文化審議会は17日、文部科学相への答申において、北九州市若松区にある石炭会館を新たに登録有形文化財(建造物)とする方針を示した。同館はかつて石炭の積み出し港として栄えた若松地区で現存する最古の洋風建築であり、地域の歴史的景観形成に寄与している点が評価された。
明治期の石炭産業遺産、和洋折衷の建築様式
北九州市文化企画課によると、石炭会館は1905年(明治38年)、石炭の売買を手がける若松石炭商同業組合の事務所として建設された。外観は石造り風の外壁や縦長窓を採用した洋風デザインである一方、木造軸組や瓦ぶきの屋根など日本建築の伝統的な要素も取り入れられており、和洋折衷の特徴的な建築様式を持つ。
現在はテナントビル、管理会社代表が意気込み
石炭会館は現在、テナントビルとして運用されており、管理を担う「石炭会館」の代表・千々和耕助氏(65)は「登録により、エリアの魅力向上や地域活性化に貢献できる。建物を維持しつつ、外観をかつての雰囲気に近づける検討もしたい」とコメントした。
福岡県内から他4件も答申
福岡県内からはこのほか、旧一心楼主屋・表門及び袖塀(直方市)、千栄寺本堂(久留米市)、児嶋家住宅主屋・米蔵・門及び塀(太宰府市)の計4件が同時に答申された。



