防衛省は21日、中国とロシア両国の海軍艦艇が19日に沖ノ鳥島(東京)付近の日本の排他的経済水域(EEZ)内を航行し、うち中国のミサイル駆逐艦1隻が機関銃の射撃訓練を行ったと発表した。周囲の船舶などへの被害や領海への侵入は確認されていない。日本のEEZ内での外国艦艇による射撃訓練の公表は、確認できる範囲で初めてという。
射撃訓練の詳細と中露の動き
発表によると、射撃訓練が行われたのは沖ノ鳥島の南西約180キロの海上。訓練期間や場所については事前に周囲の船舶などに一方的に連絡があった。中露の海軍は今月、山東省・青島沖などで合同軍事演習を行った後、艦艇の一部が太平洋に移動して「海上合同パトロール」を実施しており、射撃訓練はこの中で行われたとみられる。
海上自衛隊は、射撃訓練を実施した艦艇を含む中国のミサイル駆逐艦2隻と補給艦1隻、ロシアのフリゲート艦1隻が16日に沖縄本島、宮古島間を南下し、沖ノ鳥島付近に向かったのを確認している。中露を巡っては今年6月末、爆撃機計4機が東シナ海から四国沖の太平洋まで共同飛行した。
日本への圧力と過去の事例
今回の射撃訓練も日本に圧力をかける狙いがあるとみられる。中国は今月6日、太平洋の公海上への潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射訓練を行った。2022年8月には、演習で発射した弾道ミサイルが与那国島(沖縄)南方の日本のEEZ内に落下した。
防衛省は「極めて異例であり、遺憾」との見解を示している。政府関係者は「中国の海洋進出が一層活発化しており、警戒監視を強化する必要がある」と述べた。



