千葉県を襲った記録的な大雨は14日、水没した車内に閉じ込められるなどして8人の死亡が確認された。行方不明者は1人、重軽傷者は29人に上る。気象庁は今回の大雨を「令和8年8月千葉豪雨」と命名した。豪雨災害での命名は、2020年に熊本県などで発生した「令和2年7月豪雨」以来となる。
被害の状況
千葉県災害対策本部や県警などによると、柏市で車が水没して動けなくなり、心肺停止状態だった70歳代女性の死亡が新たに確認された。千葉市中央区では、冠水したアンダーパスから60歳代女性の遺体が見つかった。同市では水没した車の40歳代男性、冠水した道路付近で倒れていた60歳代女性も死亡した。佐倉市で2人、市川市と八千代市でもそれぞれ1人が亡くなった。
県や千葉市消防局によると、千葉市若葉区で男性(75)が行方不明になっているとの情報がある。同市で男性(72)が意識不明になるなど、県内全体で重傷者が2人、軽傷者が27人に上った。
建物被害と避難状況
県のまとめでは、建物の被害は千葉市で1棟の全壊が確認され、同市と茂原市で計4棟が半壊した。県全体の床上浸水は大網白里市や柏市を中心に83棟、床下浸水は87棟となった。
県によると、一時滞在施設(15か所)には14日午前2時15分時点で3877人が身を寄せ、39市町計359か所の避難所では、避難者が延べ7359人に上った。県は14日、災害救助法を適用する自治体を24市町に拡大。政令市の千葉市も個別に同法の適用を決めた。
記録的降水と今後の見通し
県内では13日夜以降、短時間に大雨をもたらす「線状降水帯」が3回発生。「記録的短時間大雨情報」の発表は25回に上った。14日午前7時までの24時間降水量は、千葉市中央区で観測史上1位の367.0ミリとなり、8月1か月の平年降水量の3倍超に及んだ。千葉市や市川市など県内の22市町に全国で初めて発表された「レベル5大雨特別警報」は、14日朝までに全て解除された。
関東甲信地方で15日午後6時までに予想される24時間降水量は、多い所で関東北部と南部で100ミリ、甲信で80ミリなどとされており、気象庁は土砂災害と河川の氾濫に警戒を呼びかけている。



