福岡県中間市の私立双葉保育園で2021年7月、園児の倉掛冬生ちゃん(当時5歳)が送迎バスに約9時間取り残され、熱中症で死亡した事件から29日で5年となった。園が駐車場に設置している献花台には遺族や市民らが訪れ、冥福を祈った。
兄が献花「今は冬生の分までサッカー」
献花台には冬生ちゃんの遺影が置かれ、園関係者や住民らが飲み物やお菓子を供えて手を合わせた。冬生ちゃんの兄(16)も訪れ、「一緒にサッカーやゲームをよくしていて、事件の少し前も今度一緒に遊ぼうと話していた」と振り返った。事件当日にバスが置かれていた場所に線香を供え「5年間、本当につらい日々だ。今は冬生の分までサッカーを頑張っています」と語った。
冬生ちゃんと同い年の息子がいるという、同県直方市の保育士の女性(48)は「安らかに眠ってほしいと思いながら手を合わせました」と話した。
安全装置義務化も置き去り後絶たず
冬生ちゃんの事件後、22年9月に静岡県牧之原市でも同様の事件が起きたことを受け、国は23年4月、通園バスに安全装置の設置を義務化した。だが、教育現場では現在も子どもがバスに置き去りにされる事案が続いており、一般家庭でも子どもを車内に放置する事案が後を絶たない。



