岩手県雫石町で2026年7月9日午前1時半頃、畜産業を営む男性(69)の自宅に成獣のクマ1頭が侵入した。男性が居間で寝ていたところ、クマが至近距離に迫り、顔に息がかかる異常事態が発生した。男性が大声を上げるとクマは一度外へ逃げたが、その後も勝手口の引き戸を前脚で開けて再び侵入しようとするなど、執拗な行動が見られた。けが人は出なかったものの、町は箱わなを設置し、警戒を続けている。
就寝中の至近距離での遭遇
男性の次男(39)によると、男性は8日深夜に牛の出産に立ち会った後、自宅1階の居間で横になって休んでいた。疲労から引き戸の施錠を忘れていたという。顔の近くに動物の息がかかるのを感じて目を覚ますと、すぐ目の前にクマがいた。男性が大声を発すると、クマは驚いて一度屋外へ逃げ出した。
しかし、クマはその後再び引き戸を前脚で開けて室内に侵入しようとした。男性が再び大声で追い払い、戸を施錠した後も、クマは敷地内に留まり姿を現した。隣の建物2階から次男がライトで照らすと、クマはうなり声を上げたという。
数日前からの出没と被害
自宅敷地内では数日前から、同じ個体とみられるクマが出没していた。小屋に置いてあった子牛の飼料に混ぜる粉ミルクや飼料約15キロが食い荒らされる被害が発生。通報を受けた町は8日、敷地内に箱わなを設置していたが、被害を防げなかった。
次男は「大声を出しても怖がらないクマで、父の命に関わる状況だった。一刻も早く駆除してほしい」と訴えている。町は引き続き警戒を強化し、箱わなによる捕獲を試みる方針。



