全東信破産で奈良の飲食店に打撃、売上金未入金に憤り
全東信破産で奈良飲食店に打撃、売上金未入金

決済代行大手の破産、奈良の事業者に波及

クレジットカード決済代行業務を手掛ける「全東信」(大阪市)が破産手続きの開始決定を受けた影響で、奈良県内の事業者にも深刻な打撃が広がっている。同社は加盟店の売上金をカード会社からの支払いより早く立て替えて入金するサービスを提供していたが、その仕組みが破綻。売上金の入金が不透明な状況に陥っている。契約していた飲食店からは、憤りや諦めの声が相次いでいる。

フランス料理店オーナー「小規模事業者は返ってこない」

奈良県五條市にあるフランス料理店では、売上の約3割がキャッシュレス決済で、半月ごとに入金される契約を結んでいた。6月15日までの売上金は確認できたが、それ以降の入金は途絶えた。オーナーシェフは「うちのような小規模事業者は、文句を言っても売上金は返ってこないでしょう」と諦めの表情を見せた。

10年以上の契約店「カード会社も対応を」

近鉄奈良駅近くの飲食店で会計を担当する女性は、「カード自体の信用に関わる」と憤る。同店は10年以上にわたり全東信と契約しており、6月上旬には担当者から手数料値上げの電話があったが、「物価高の影響もあり、仕方ない」と受け入れていた。入金確認は6月末までで、「ボーナスの時期だったこともあり、7月は高額な支払いもあった」と明かす。女性は「代金はカード会社が受け取っているんだから、カード会社も対応してほしい」と求めた。

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南都銀行など地方銀行にも影響

全東信は多くの地方銀行から融資を受けており、南都銀行(奈良市)もその一つ。10日の発表によると、9日時点の貸出金は約5億円。このうち担保されていない約3億円は引き当て処理を予定しており、2027年3月期決算の業績予測に変更はないとしている。

特別相談窓口を設置

経済産業省によると、県内では日本政策金融公庫奈良支店や商工中金奈良支店、県信用保証協会が特別相談窓口を設置し、影響を受けた事業者への対応を進めている。

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