第三者調査でパワーハラスメントと認定された山中竹春・横浜市長が13日、市議会で初めて説明する。傷つけられた職員や組織を再生させる処方箋は何か、パワハラの本質に迫る議論が期待される。
報告書が認定した7項目
市が依頼した弁護士らの調査委員が7月30日に公表した報告は、職員を怒鳴る、書類を投げつけるといった行為▽「ポンコツ」「人間のクズ」など他者の人格否定や侮辱をする発言▽特定の幹部職員らの市長室への「出禁」措置など7項目をパワハラと認定した。
これを受けて、市民の代表である市議会の場での説明や質疑を求める声が市議らから相次ぎ、急きょ開催が決まった。
初めての議会説明
1月の現役幹部の告発以降、山中市長は「調査への影響」を理由に市議会での具体的な答弁を控えており、議事録が残る場で、パワハラ認定の受け止めなどについて初めて語ることになる。
求められるのは第一に、認定された自身のパワハラについて、何が問題だったのかを、改めて丁寧に、自分の言葉で市民に説明する姿勢だ。
認識の変化と問われる整合性
山中市長は当初、「市民目線の視点を欠いた幹部に批判を行うことはある」などと文書で反論したり、記者の取材に「『出禁』については、業務の優先順位の問題で属人的ではない」と否定したりしていた。
一方で、第三者調査報告後の囲み取材では一転「極めて重く受けとめている」「専門的な観点からなされた報告書なので、(内容を)争う気はない」と語る。この間の整合性を問う質問には「私の認識や記憶に基づいてお伝えしてきた」と繰り返すばかりだった。具体的に「全て受け止める」心境の変化に至った理由は語られていない。
組織全体の問題と再発防止策
報告書では、告発者個人へのパワハラ認定にとどまらず、市長の人権軽視の言動や人事権を背景とした職員支配が、組織全体の士気の低下や職員の体調不良、退職を招いているなどとし、「市民利益の低下が危惧される」とまで指弾された。
これらの指摘にどう向き合い、被害を受けた職員をどう救済するのか。「職員の精神的な安全を脅かすレベル」とされた言動をどう改めるのか。「総論反省」を繰り返しても、市民への説明責任を果たすことにはならない。
また、質疑を通じ、市長のパワハラを助長させる組織としての問題はなかったか、議会がチェック機能を果たせなかったのはなぜかなど、再発防止策を練る礎となる議論も期待される。
市長の責任論も焦点に
パワハラ認定を認めた場合の、山中市長自身の責任への言及も注目される。横浜市人事課によると、市長ら特別職は、一般職のように地方公務員法の懲戒処分の対象にならない。総務委員会の質疑次第で、不信任決議案の提出も検討するとの声も一部会派から出ている。



