東京都の公式サイトが4日更新され、多摩動物公園でライオンが3頭死んだ状況について説明した。7月中旬以降、食欲不振や倦怠感、活動性低下を主とする体調不良で治療を要する個体が複数出たため、23日からライオンの展示を中止。28日、31日、8月2日に各1頭、計3頭が死んだ。
症状と経過
18日にライオン園で飼育していた16頭(7月18日時点、オス5頭、メス11頭)のうち、2頭に食欲不振や活動性低下などの症状がみられ、治療を開始。その後も異常を認める個体が相次ぎ、22日までに治療を要する個体は10頭(オス2頭、メス8頭)となった。
初期の治療で回復した個体がいる一方、食欲廃絶、起立不能、意識消失に至る重症化した個体もみられ、放水や送風による体の冷却、静脈点滴による補液・薬剤投与などの治療を続けている。
死亡した3頭
19日に「ムギ」に食欲不振や活動性低下等の異常がみられたため、20日から終日室内で管理し治療を開始した。7月中旬以降の急激な猛暑による体調不良を疑い、23日から全頭の展示を中止し、送風や散水、補液などで様子を見守ったが、28日にムギが死んだ。その後も治療を継続したが、31日に「イチゴ」、8月2日に「ルエナ」が死んだ。
ムギはメスの3歳で、2022年9月12日に多摩動物公園で生まれた。イチゴはメスの11歳で、2015年4月11日に同園で生まれた。ルエナはメスの15歳で、2010年10月23日に同園で生まれた。いずれも死因を調べている。
現在の状況と再発防止
現在も3頭のライオンに体調不良が続き、起立不能のため補液や強肝剤、ビタミン剤の投与、褥瘡の治療を継続している。回復した又は回復傾向にある4頭と、当初より健康状態に問題のない6頭についても、当面は体調管理を優先するため、スポットクーラーや業務用送風機を増設した非公開のライオン舎内で養生させ、展示を中止する。
死亡原因の確定は検査結果後となるが、病理解剖所見として3頭共に全身の脱水や多臓器不全を認めており、暑熱による影響があったものと考えられる。ライオン舎内及びライオン園放飼場の暑熱対策を強化するなど、再発防止に努めている。ライオンの展示及びライオンバス運行は、当面の間中止し、再開時期は検討中。



