プロゴルファーを目指しながら福島県棚倉町のゴルフクラブ・棚倉田舎倶楽部で働いていた19歳の男性が、支配人らからの長時間の叱責を苦にして命を絶った。白河労働基準監督署は2025年3月、上司・先輩からのパワハラが原因だったとして労災と認定した。遺族は近く、ゴルフ場の運営会社と支配人らに対して損害賠償を求めて福島地裁に提訴する。
夢を追い始めた日々
男性の母親(59)は、高校生だった息子がこのゴルフ場で働くと決めたときの弾んだ声を、いまも鮮明に覚えている。「労働よりも練習メインでプロを目指せる。手が空いた時間はすぐに練習に行けるんだって」と話していたという。
親戚20人でゴルフコンペを開くようなゴルフが身近な家庭で育った男性は、小学生のころから練習場に通い始め、めきめきと上達。ゴルフ推薦で高校に入学すると多くの大会で好成績を残し、国体の福島県代表にも選ばれた。
笑顔が消えて
明るくひょうきんな性格だったが、2021年の入社後は次第に笑顔が消えた。男性は亡くなる直前、自らを責める言葉を映像に残していた。男性が生前つけていた日誌には、業務での疲労を訴える男性に、上司から「甘ったれんな」と赤字でコメントがついていた。
ゴルフ場内の寮に住み込みで働く中、「怒られすぎて何に怒られているのかわからない」と記されていたという。男性の自殺について、労基署は上司・先輩からのパワハラが原因と認定した。
遺族は近く、運営会社と支配人らを相手取り、損害賠償を求めて福島地裁に提訴する。男性に何があったのか、詳細は今後の裁判で明らかにされる。



