原発避難者訴訟、国の責任認めず 大阪地裁、東電に9049万円賠償命令
原発避難訴訟、国の責任認めず 大阪地裁が東電に賠償命令

2011年の東京電力福島第一原発事故の後に、関西地方へ避難した住民らが国と東電に総額約29億2710万円の賠償を求めた訴訟の判決が2日、大阪地裁(松本展幸裁判長)で言い渡された。判決は東電に対して計約9049万円の支払いを命じた一方で、国の責任は認めなかった。

79世帯221人が移住費用や精神的苦痛を訴え

訴訟を起こしたのは79世帯221人。原告らは、放射線のリスクからふるさとでの生活をあきらめて移住した費用や、家族と離ればなれになった精神的苦痛などを訴えていた。

判決は、避難者が当時暮らしていた居住地の放射線量などに照らし、健康に影響を受けるとの恐怖心や不安から移動したと客観的・合理的に評価できる場合には、東電が賠償責任を負うとの判断を示した。その上で、福島県外から避難した1世帯を含む計53世帯103人への賠償を東電に命じた。

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国の責任は否定、東電の単独管理と認定

国の賠償責任については、津波の高さは想定を超えており、防潮堤をつくっても事故は避けられなかったとして否定した。原告側が主張した「原発は公の営造物で、国に設置管理責任があった」との点についても、「あくまで東電が設置し運営する施設で、国と共同で管理していたとは認められない」と退けた。

同種の訴訟は各地で起こされている。原告側弁護団によると、他に9件が係争中だが、2022年6月に最高裁が国の責任を認めない判決を出してからは、これを踏襲する判断が続いているという。

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