北新地放火殺人、西田牧師が「人ごとやと思えん」と孤立問題に向き合う
北新地放火殺人、西田牧師「人ごとやと思えん」と孤立問題に

大阪・北新地の心療内科クリニックで発生した放火殺人事件。無職で所持金もほぼなかった谷本盛雄容疑者(当時61歳)の孤立した最期に、大阪市西成区のメダデ教会牧師・西田好子さん(76)は「人ごとやと思えん」と強い衝撃を受け、支援の必要性を語っている。

事件の概要と容疑者の孤立

2021年12月17日午前10時15分頃、大阪市北区のビル4階にあった心療内科クリニックで、患者だった谷本容疑者がガソリンをまいて放火。院長や他の患者ら26人が犠牲となった。谷本容疑者自身もやけどを負い、本心を語らないまま約2週間後に死亡した。

大阪府警の捜査によると、谷本容疑者は家族や知人との関わりが途絶え、スマートフォンの電話帳には誰も登録されていなかった。収入はなく、事件前の口座残高はゼロ。こうした孤立や困窮から自暴自棄になり「拡大自殺」を図ったとみられている。

西田牧師の訴え

日頃から新聞をよく読む西田さんは、事件発生直後から「どうも、谷本のことが人ごとやと思えんのや。メダデの子らと同じやないですか」と話し、メダデ教会に通う人々と谷本容疑者の状況を重ね合わせていた。

西田さんは「まずやるべきは生活保護や。所持金ほぼゼロで無職やろ? そんなもん、私に相談してたら一発OKや」と指摘し、もし谷本容疑者がメダデ教会に来ていたらどうなっていたか、と想像を巡らせている。

孤立をなくす取り組み

谷本容疑者の遺骨は引き取り手がないまま大阪市の斎場で保管され、このまま引き取りがなければ2023年秋にも「無縁遺骨」として埋葬されることになると、2022年12月17日付の読売新聞朝刊が報じている。

西田さんは、事件を他人事ととらえず、孤立した人々への支援の必要性を訴え続けている。